前回の内容は医療者でないとなかなか伝わりにくい内容ではなかったでしょうか。理学療法士は提供しているものが視覚的に認識できず、それが良い悪いという第三者からの評価も難しい部分があります。そのため人間が無意識下で拠り所としている部分はどこなのか、それを満たすにはどうしたらよいのかということを技術の根底に敷く必要があります。この点に関しては、善悪の問題でなくて、人間の普遍的欲求の面から考える必要があります。
心身調律サロン 坊は当然街のサロンですので、通っていただく方も当然自立度が高い方が多いと思います。そういった意味で医療・介護の世界と様相は変わると思いますが、それでもやる事に変わりはありません。その方の総合的な筋肉量と筋力水準(筋力発揮)の相関をとり、その変化を治療効果といたします。視覚化しやすく、目標も決めやすいです。また施術を通して、痛みや自律神経障害とのつながりを実感出来ると思います。実感が生まれれば、患者さんが能動的に解決する姿勢をとり、本当の意味での自立(医療に頼らない、自己マネージメント)が行えるようなって頂けます。
今までの経験から治療効果を維持しながら、次につなげていける施術頻度について報告したいと思います。筋力の水準が運動しても障害につながる心配のない方は、月に1回程度で心身調律を図ります。ただ生活範囲が近所の範囲となり、転倒することが増えてきた方は月に2回程度の調律が良い印象です。見守りで杖などをついて歩行する事を強いられている方は、やはり週に1回程度必要でしょう。どなたでも経過のなかで徐々に通っていただく頻度を減らし、最終的にはご本人様で自身をマネージメント出来ることが目標であることに変わりありません。
昨今、健康貯金という言葉出てきています。空いた時間にスクワットをして筋肉をつける、サプリメントで足りない栄養を補うなど、プラスの要素を増やしたいく発想であるように思います。しかし心身調律サロン 坊では逆に心身の裏に隠れているマイナス要素を減じるアプローチであると思います。物事には順序があるように、心身がマイナスに転じている方はまず0に戻す必要があります。マイナスの方がプラスの要素として、心身に負荷をかける(筋力運動など)と目的とする筋力向上などの成果自体が乏しくなります。この理由は以前のブログでもお話ししておりますが、理論を踏まえた上で、ぜひ一度ご体験ください。
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