「face to face」でのつながり

 令和元年も折り返しに近づいてまいりました。生活様式が大きく変わりつつある今ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?私ごとですが、お店の電話番号が変更になりましたので、お電話でご予約いただく際は、ホームページ下部のお問い合わせの番号をご参照ください。

さて、生活様式の大きな変化の一つとして、リモートワークが挙げられます。医療においても、コロナ感染の図中においては患者さんの状態によりリモートでの診察が行われていましたね。今後理学療法においても、自宅にいる患者さんへオンラインを通して運動指導や生活指導が行われることが当たり前になる日は近いようです。

実は私自身も整体業以外に健康関連のリモートワークを午前の時間を利用し行っています。同時に10名ぐらいの方々と、画面のカメラ越しに相手の表情を見ながら、言葉の伝わるタイムラグなんかもなく、ストレスフリーでコミュニケーションが取れるんです。テレビ電話で感動していた世代の私にとっては衝撃でございました。ということで今回は昨今話題のオンラインによるコミュニケーションが、次世代の社会的な役割へと変貌していくのかということを考えていきたいと思います。

このリモートによる脳の活動について興味深い報告があります。生後間もない赤ちゃんを対象に実験をしているのですが、その前に赤ちゃんの成長について考えていきます。赤ちゃんは生後まもなく脳の神経回路は成人の1.5倍ほどになっているのですが、その後成長に反して減少していくのです。

生後間もない赤ちゃんの恐るべき能力

①異なる言語を聞き分けられる

②猿などの動物の顔も見分けられる。

これらの能力は生後約半年ほどで衰えていきます。

赤ちゃんの神経回路の減少とこのような能力の変化には関係がありそうです。このような発達のプロセスはいわゆる正常ですが、発達においても実は成長のみでなく、後退というプロセスが存在するのです。以上を踏まえた上で、先ほどの興味深い報告の詳細を記していきます。

生後9ヶ月の赤ちゃんに母国語とは異なる言語の教材をビデオで見せます。一定期間学習をさせ、母国語以外の言語を聞き分けられるか実験したのです。その結果はなんと「ビデオ学習群」と「学習をそもそもしない群」で差がなかったというのです。次に対面式でビデオと全く同じ内容で同じ期間学習を行いました。その結果は対面式で高い効果を示したのです。同じ情報を与えられてもテレビ越しでは身に付かず、人間との直接的な関わりでは身に付いていたのです。その研究では考察として、原始的な人との関わり(人とのつながり)が人を育てると述べておりました。

社会も発達と同様に多様性を膨らませ、取捨選択し、必要なものが残っていくかと思いますが、人が人であるためには「face to face」でのつながりを大切にしていかないといけないのではと考えさせられました。

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